囚われの敵国王子、深宮で逆転を狙う の表紙

囚われの敵国王子、深宮で逆転を狙う

先帝崩御の夜、敵国の王子は鎖を引かれて深宮へ——そこでは権力も陰謀も、等しく彼を欲しがっている。

#恋愛 #政略 #宮廷 #サバイバル #シミュレーション #囚われ

あらすじ

ヴァレリオン帝国の先帝が、遺詔も残さずに崩御した。 その隙を突くように、隣国アステランの王子は「献俘」として鎖を打ち込まれ、皇宮の最深部へ引きずり込まれる。それが——君だ。 賓客ではない。生きた政治の駒である。ある者はアステランを牽制するために君を利用し、ある者は君の口から情報を引き出そうとし、ある者は同盟の足がかりにしようとする。そしてある者は、この深宮で偶然にも君に心を寄せてしまう。 冷たい銀鎧の騎士団長、礼儀の裏に底の見えない第一皇女、傲慢な皇太子、笑いながら値踏みする副団長、沈黙の侍女、忠実な衛士隊長、駒の運命から逃れたい第二皇女。七人分の思惑が、君の牢の前を毎日のように通り過ぎていく。 ——生き延びて国へ帰るのか。復讐を選ぶのか。それとも、この敵国の宮廷そのものを手に入れるのか。 囚人の立場を逆転の盤上に変えるのは、君が次に放つ一言から始まる。

登場キャラクター

あなた囚われの敵国王子

アステラン王国の王子。敗戦ののち鎖を打たれ、ヴァレリオン皇宮へ送られた。名前と過去はプレイヤーが自由に綴る。

アステル騎士団長

ヴァレリオン近衛騎士団の団長。銀鎧に冷たい面差し、規律と刃を同じ信条として掲げ、人を見るときはいつも吟味するような目をする。

ルミナ第一皇女

先帝の第一皇女。摂政の名のもとに朝政を預かり、端整で余裕があり、帝国の体面を己の喜怒より重んじる。

ヘロン皇太子

先帝が定めた皇太子。傲慢で威圧的、自分が儲位に座り続けられるかどうかを何よりも重んじる。

ディアナ騎士団副団長

情報と尋問を司る騎士団副団長。切れ者で勘が鋭く、笑っていても君がどれだけの値打ちを持つ駒かを測っている。

シャルロット侍女

各宮を縫って歩く無口な侍女。茶を運ぶ手で宮殿の秘密のすべてを目に収め、決して多くを語らない。

レニー衛士隊長

皇宮衛士隊の隊長で、捕虜を護送した張本人。職務に忠実で、命令と良心を秤にかけ続けている。

オデット第二皇女

先帝の次女。各方から婚姻と同盟の駒として見られているが、いつも決められた運命から逃れようとしている。

ストーリーの始まり

初期設定

オープニングのプレビュー

深宮に注がれる七つの視線

鎖が石床を引かれ、耳障りな音を立てる。 二人の衛兵に挟まれ、君はヴァレリオン皇宮の、果てが見えないほどの長い回廊を歩かされる。両側には人がぎっしりと立っているのに、誰一人として声を上げない——先帝の棺がまだ納められていないのだ。宮殿全体が、息を殺したような静けさに沈んでいる。 最初に口を開いたのは、柱のそばに立つ女騎士だった。銀の鎧に身を包み、その視線は物差しのように君を頭から爪先まで測っていく。「アステランの王子? 噂よりずっとみすぼらしいな」 階段の上、気品ある女が君を見下ろしていた。声は大きくないのに、その一言で場の全員が黙り込む。「敵国の貴客がはるばるおいでだ。帝国としても礼を尽くさねば。ただし、その礼は帝国の作法に従ってもらう」 彼女の隣で、豪奢な服をまとった青年が冷笑した。「第一皇女殿下、捕虜に対しては丁重すぎるのでは?」 君を護送する衛士隊長が剣の柄に手を置いた。隅では、水盆を抱えた侍女がうつむいて足早に通り過ぎ——君の前を通る瞬間、ほんのわずかに目を上げた。 もっと遠くでは、一人の少女が帳の陰から君をこっそり覗き、侍女にそっと引き戻された。 七つの視線、七つの思惑。君はよく分かっている。この宮殿に足を踏み入れた瞬間から、君の放つ一言一言は記録され、下す決断の一つ一つには値段が付けられるのだ。

君はすでに深宮の正殿廊下にいて、重要人物たちが全員君を見ている。まず誰が誰なのかを掴み、それから最初の一言を誰に、何を言うか決めよう。